403:無し弁当

土曜日に義弟が鰻を買ってきてくれた。 昨日はホワイトデーで少しお金が有ったので妻と娘にバレンタインデーのお返しを用意した。家に帰って何も無く食パンに朝と同じようにピーナッツクリームを塗って食べた。 妻は歯医者で貧血と言われて気に病んでいた。 日本でコンビニより多いと言う歯医者に言われた事を気にして鰻を食べた翌日に昼過ぎまで寝て貧血だと家族に八つ当たりし逆ギレ状態の妻につける薬は無く。 僕…

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402:危機弁当

危機管理と言う言葉がある。 どれだけ安定している企業でもちょっとの隙間に悪は手を伸ばしてくる。 人間、楽して儲けるのが一番 かくしてセイカノートはいとも簡単に隙をつかれ悪に奪われた。 セイカノートを存続する為の資産を他社に手土産として持っていかれ、何も知らない他人を使って自分の物にする奴がいた。 金が全ての世の中 俺だって出来ればそうしたかった。 僕が望んだ形は横領ではなく存続と言…

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401:寒い春弁当

寒い朝 3月だと言うのになかなか暖かくならない。 それは俺の心のせい。 春一番が吹いたのに霜が降りるような寒い朝 始発の電車は同じ時間に真っ暗闇からやってくる。 地下鉄だから当たり前 暗闇から来る様をずっと見ているとちょっと怖い。 これは昼間でも同じ光景なのだろう。 始発電車は何かのオーラを背負って来る。 それは役割を分担された運転手の思いなのか 乗客の思いなのか 乗る人々…

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