512:紋白蝶弁当

朝、家を出ると左の肩口から紋白蝶がせわしなくパタパタと身体をくねらせながら俺の前を横切って去った。 駅に向かってしばらく歩くとスマホに妻から着信が入った。 「弁当忘れてるよ。」 その言葉に慌てて家に向かう。 途中、何で忘れたのか思い出すと朝から大声で怒鳴られたせいだと気付いた。 何で怒りの沸点が低く、直ぐに目の前が見えなくなるのか? そのせいで幾つもの失敗を子供の頃から繰り返してきた…

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